ホンダ・S2000(AP1/AP2)に乗るということは、常に「いつハンドルが重石になるか」という恐怖と隣り合わせの、狂気的な貴族の遊びなのだ。
S2000のオーナーにとって、電動パワステ(EPS)の故障は「いつか来る」ではない。「今、この瞬間に向かっている」避けられない運命だ。しかも、その修理代が数十万円規模と聞いた日には、VTECの咆哮も「断末魔」にしか聞こえなくなるだろう。
今回は、その絶望的な「重ステ地獄」を、わずか100円のコストで回避しようとする、俺たちの涙ぐましい防衛策について徹底解説する。
そもそもEPSとはなんぞやというところからになるが、普通の車はエンジンの力でベルトを回し、油圧でハンドルを軽くする。だが、S2000は違う。 「エンジンのパワーを1ミリも無駄にしたくない!」という執念から、エンジンの力を使わない「電気の力(モーター)」でハンドルを回すことにした。これがEPSだ。 おかげで、9,000回転まで回るF20Cのパワーは、100%走りのためだけに捧げられる。まさに「走りのための選択」なのだ。
と、ネットで拾った知識をこれでもかと書いてみたが、正直ちょっと自信はない。以後も同様だ。

EPSを支える「3人衆」
システムはたった3つの役割で動いている。
- トルクセンサー(計測係): お前がハンドルを回した力を測る「はかり」だ。
- ECU(司令塔): センサーの報告を聞いて「よし、モーターをこれだけ回せ!」と命令を出す脳みそだ。
- モーター(力持ち): 命令通りにグイッとハンドルを回す助っ人だ。
この連携プレーのおかげで、重いS2000のハンドルも指一本で回せる(大袈裟だが)わけだ。
【絶望】S2000のEPSユニットは「水」で死ぬ。それも確実に。
S2000のEPSシステムは、当時としては画期的な電子制御だった。だが、設計から四半世紀が経った今、致命的な弱点が露呈している。それは「配置」だ。
EPSコントロールユニットは、エンジンルームのバルクヘッド付近、ちょうどボンネットとフロントフェンダーの隙間の真下に鎮座している。これがマジで最悪なのだ。

雨天走行はもちろん、俺たちが愛してやまない「洗車」のたびに、その隙間から大量の水がユニットを直撃する。経年劣化したパッキンの隙間から水が侵入し、内部の基板を電食させる。その結果、ある日突然、ステアリングは1.2トン超の鉄の塊と化すのだ。
部品代「20万円以上」という狂気の世界
雨が降って水で濡れて壊れたって買えばいいんでしょ?ディーラーに直行だぜ!って感じには残念ながらならない。
現在のS2000界隈において、EPSユニットの供給状況はまさに「地獄」だ。 新品ユニットは多くの品番で廃盤。もし運良くデッドストックが見つかっても、その価格は「20万円」を超えることもある。中古品ですら7万円前後の争奪戦だ。
以前までは国内で基盤の修理業者があったらしいが現在はもういない?やらなくなった?かで対応不可らしい。

「ハンドルのアシストがなくなるだけで、いいタイヤのセットが買える金額が飛ぶ」
この事実に震えないオーナーがいたら、そいつは石油王か、あるいは感覚が麻痺した末期のS2000ジャンキーのどちらかだ。
100円で始める「アルミホイル防衛軍」という選択
そこで、俺が行き着いたのがこの「アルミホイル防衛策」である。

専門ショップが立派なシールドを販売しているところもある。また、そもそも水が入らないようにボンネットとボディ側の間にゴムパッキンなどを入れて対策する事も考慮できる。

俺のアルミホイルは「見た目がダサい」? ああ、その通りだ。潔く認めよう。 だが、俺にはこの「アルミホイル防衛軍」を展開すべき、論理的な理由がある。
- 圧倒的な「水遮断力」 写真を見れば一目瞭然だが、洗車時の水はアルミホイルの上を華麗に滑り落ちていく。EPSユニット本体にはほぼ触れさせない。
- 「熱」との共存 パッキンの劣化を早めるのは水だけではない。「熱」もまた天敵だ。 完全に覆い隠すシールドと違い、アルミホイルを「ふわっと」被せるだけなら、熱がこもりにくい。空気の層が、絶妙な温度管理を実現するのだ(たぶん)。
- 圧倒的な「低コスト」 浮いたお金でハイオクガソリンを贅沢に給油する。定期的に交換してもたかがしれてる。


結論:ダサさを誇れ。それがS2000を生き残らせる道だ。

洗車場で見知らぬ若者に「あの黄色いS2000、アルミホイル入れてるよ…」と指を刺されても、俺は微動だにしない。
なぜなら、俺のS2000は今日も軽やかに、そして正確にコーナーを駆け抜けているからだ。数十万円の修理代に怯え、ハンドルを握る手が震えるくらいなら、俺は迷わずアルミホイルを巻く。
S2000オーナー諸君。 EPSの故障は、起きてからでは遅い。今すぐキッチンに向かい、アルミホイルを奪取せよ。
それが、2026年を戦い抜くための「Logical(論理的)」な防衛プロトコルなのだ!
(アルミホイルを置く事が不具合に繋がるケースがあれば教えて頂けると幸いです)






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